2015年11月28日土曜日

学校紹介 HEC

はじめまして。現在、フランス留学中のK・Tです!

今回は、私が通うHEC Parisについて、お話ししようかと思います。

まず、大前提として、HEC Parisのキャンパスはパリ郊外にあります。





したがって、正式名称はHEC-not-Parisです。

パリのおしゃれな学生生活を夢みる方は、気をつけましょう。校舎は、Jouy-en-josasという田 舎にあります。敷地は広くて緑も多く、時間がゆったりながれる穏やかなキャンパスです。

【住居】

多くの留学生は、キャンパス内の寮に住んでいます。

部屋は3種類あります。相部屋、シャワー共有の個室、完全個室です。



【食事】

ご飯に関しては、あまり期待しないことをオススメします。

1.学食

控えめに言っても美味しくはない。「ここのご飯どう思う?」といって学食をディスるのが留学生にとっての会話の糸口No.1です。ぜひ使いましょう。

2.近所のレストラン

近所にイタリアン(Napolitan)があります。物によってですが1プレート12-20€くらいでしょうか。

3.自炊

近所にスーパー(Simply)はありますが、部屋にキッチンはなく、冷蔵庫も器具もありません。ケトルとホットプレートを買って部屋でパスタを作ったり、ソーセージを焼いたりしている人は結構います。

【パーティー】


学校にはバーが2つ、クラブスペースがあるので、飲む環境としては最高です!

木曜日に毎週大きなパーティー (PoW, Party of the Week) が開かれます。

Pre PoWという0次会が9時くらいから始まり、PoWは3時くらいまででしょうか。

いつ行っても臭い、広めのクラブスペースで、クラブミュージックがなっているなか踊っている人もいれば、喋ってるひともいるイメージです。

もちろん参加自由ですが、ここで友だちを作る人も多いです。

生活環境に関しては基本的に以上です。

ネガティブな面が目立つかもしれませんが、安心して下さい、楽しいですよ(某お笑い芸人風)。

授業は素晴らしいです。ぜひ、留学候補の1つに入れて下さい。

2015年11月19日木曜日

Selectra社 人材募集情報

こちら(http://aejf.jp/500/)でお世話になった、Selectra社の人材募集情報です。電力・ガス会社料金の比較をサポートしており、2016年度の日本の電力小売りの自由化に当たって日本に進出予定です。

会社についての詳細はこちらをご覧ください。http://selectra.info/


1)セレクトラジャパンディレクター(カントリーマネージャー)

セレクトラ社はフランスに本社があるWebサービス企業です。2016年に予定している日本でのサービス開始に伴い、「日本セレクトラ ディレクター」を募集します。



業務内容:

•支社の設立、経営(人事・経理業務、ならびに本部への報告)

•オンラインコンテンツの作成/管理(各電力会社の料金比較アプリケーション、エネルギー市場に関する記事の執筆)

•電気、ガス契約の販売/管理

マネージャー就任にあたり、フランス本部が研修と技術支援を行います。日本セレクトラの成長を期待しており、支社を設立した数ヶ月後には20人の従業員が加わることを見込んでいます。



求める人物像:

•2-5年の職務経験がある方。

•日本、アメリカ、ヨーロッパの有名大学出身、MBA取得者は尚良い。

•母国語レベルの日本語、ビジネスレベル以上の英語 and/or フランス語でコミュニケーションできる方。

•自立性、起業家精神、リーダーシップのある方。

2)コンテンツライター

業務内容:

•電力・ガスに関する記事(オンライン)を作成。

•電気料金・ガス料金の料金表のアップデートと確認

求める人物像:

•書くことが好きなこと

•電力・ガスなどエネルギーに関する理解が必要になりますので、学術的なバックグラウンドは問いませんが、知的好奇心がある方に適しています。

(自宅勤務やパートタイムも可能です。)

•デジタルマーケティングに興味のある方

3) 学生インターンシップ(3カ月以上)
・フランスのスタートアップ企業での就業を経験してみたい方。

・インターネットマーケティングに興味がある方。

・SEOに興味がある方。

・コンテンツライティングに興味がある方。

フランス人以外にも、アメリカ人、カナダ人、ベルギー人、トルコ人、オーストリア人も一緒に働いているとてもインターナショナルな環境です。



フランス企業ではありますが、日本向けのサービスに従事していただきます。そのためフランス語能力は問いません。むしろきちんとした文章が日本語で書けることが重要です。もちろん、社内の同僚とフランス語で会話するなどフランス語を使用する機会はたくさんありますよ。

お問い合わせは河野さんまで

第3期 顔合わせ

こんにちは、学生会代表の立石泰佳です!
今回は11/6(金)に行われた学生会3期の第一回交流会についての報告です!^^

とりあえず学生会に入ってはみたもののどんな組織なのかよくわからない…
最近日本語話してない…日本人が恋しい…
そんな声にお応えし、顔合わせを兼ねて第一回交流会を開催致しました!
なんと、総勢25人もの日本人が参加!盛り上がりました。


まずは今回オフィスを貸していただいたSelectra社の河野さんからご挨拶。

Selectraは前回(aejf.jp/date/2015/05/)の学生×社会人交流会でもお世話になった会社で、今回は会議室とキッチンをお借りしました!こちらの会社では電力・ガス会社料金の比較をサポートしており、2016年度の日本の電力小売りの自由化に当たって日本に進出予定だそうです。ウェブサイト:http://selectra.info/

*Selectraでは現在カントリーマネジャー、コンテンツライター、学生インターン(3ヶ月以上)を募集しています。詳しくはこちら(http://aejf.jp/514/)をご覧ください。*

とっても素敵なオフィスで、和やかな雰囲気で進めることができました!



会社について知り、会場を貸していただいたことに深く感謝した後は自己紹介。

今回の交流会に参加したメンバーはパリ政治学院、パリ第一大学、パリ第八大学、HEC、ESSECといったパリ+パリ郊外のグランゼコールへの交換留学生が多数だったのですが、インターン中の方、声楽をやっている方、日本語補習校で働いている方など様々な方に参加していただきました。中にはle HarvreやRennesから来てくれた人も!

フリートークではそれぞれの学校の話、住宅事情、食事情、帰国後の就活の話などで盛り上がりました。情報交換の良い場になったのではないでしょうか。私はパリに住んでいるので都会ライフという感じですが、中にはキャンパスに羊がいるという人もいて、皆さんなかなか面白い留学生活を送っているようです(笑)

さらに、今回はオリエンテーリングとして「フランス語でお絵かきゲーム」というものをやりました!使用言語はフランス語のみでお題を説明する人と描く人に分かれ、お題の絵に近い絵を描かせるというもの。

なかなか苦戦しながらもなかなか良い線いってました。エッフェル塔がテトラポットみたくなってたり、遠近法のおかしい絵もありましたが…



そんな感じで親交を深め、今後の学生会について説明しながら会はお開きに。

留学中日本人とばかり関わるのも語学の面でどうかと思いますが、フランスにいる個性豊かな日本人と出会える機会は大切にしたいなあと、タテイシは思いました!楽しんでいただけたなら幸いです^^

今回親睦を深めた面白い人たちによる面白いブログにもご期待ください。今後も交流会を企画します!

À bientôt !

2015年10月26日月曜日

ラーメン食レポ@パリ

こんにちは、3期副代表の池田康太です。現在、東京外大からシアンスポに留学中です。留学が始まって早2カ月、徐々にパリに慣れ生活スタイルが確立してきました。

パリと言えば、高級ブティック、フレンチレストラン、カフェ等の印象を持たれるかと思いますが、忘れてはならないのがラーメン!日本食レストランが軒を連ねるオペラ周辺には多数のラーメン店があり、毎日行列ができるほどの盛り上がりを見せています。というわけで、今回は僕が訪れた二つのラーメン店をご紹介します!

まずは一軒目。「サッポロ ラーメン」です。

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来店客はやはり日本人が多いです。僕は塩ラーメンを注文しました(値段は10ユーロ程度)。

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トッピングは、チャーシュー三枚、ほうれん草、メンマ、ネギ。スープは透き通った薄黄色であっさり塩味でした。麺は少し太めでもちもちとした縮れ麺。スープとよく絡んでいました。一口すすった瞬間塩の香りが広がり、「ああ、日本の味だな~」と思わずため息。全体として、チャーシューの質は日本に少し劣るかと思いましたが、スープも麺も予想以上の美味しさで大変満足しました。


続いて二軒目、「こってりらーめん なりたけ」です。

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僕が行ったときには30分待ちの行列ができるほどの大人気。中に入り、しょうゆらーめん(10ユーロ)を注文。

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トッピングはチャーシュー二枚、もやし、メンマ、ネギ。濃厚な豚の背脂が浮いたスープはにんにくが効いていて、ガツンとした味を感じられました。麺は太めで短め。硬さは「ふつう」で注文しましたがやや柔らかかった印象を受けました。「このこってり感はパリジャンに受けるのだろうか?」などと思いながらも、一瞬で平らげてしまいました。





どちらのお店も予想以上の味で、雰囲気も良かったです。店内ではほとんど日本語が通じるので、フランス語が不安な方でも問題なく入れます!パリにお越しの際にはフランス料理も良いですが、たまにはラーメンで日本の味を思い出してみるのもいかがでしょうか。

今後も第二弾第三弾と食レポ書いていきたいと思います。読んでいただきありがとうございました。

2015年10月7日水曜日

パリ女性危機管理講習会

こんにちは、同志社大学からパリ政治学院(シアンスポ)に留学中の繁田有美です!

先日はパリ在住歴15年であり、フリーライターとして活躍していらっしゃる高崎順子さんに女性危機管理講習会を開いていただきました。今回集まった学生たちは、パリに住み始めて1ヶ月近く経過しており、もう大方生活に慣れたところでしたが、改めてパリにはどういった人たちが住んでおり、生活していく上でどういったことに気を付けなければならないかを再確認が出来ました。


1年近くにわたって滞在する学生も多く、危機管理意識をこれからもしっかりと持ちながら、楽しいパリ生活を送ることが出来るようにしたいと思いました。

*パリ女性危機管理情報まとめ*

【日本人女性について】

・ニコニコしていてあまり抵抗しない、お金を持っているというイメージを持たれている。

・持ち物/体を狙われる可能性があるということを頭にいれておくこと。

【気を付けるべき地区】

☆北駅(Gard du Nord)の周辺

…治安の悪い郊外からの玄関口となるような駅。用事がない限り1人で行かない方が賢明。

☆Montmartre周辺

☆19区のBelle Villeの周辺はChina Townがあるためアジア人はそれほど狙われないが、注意は必要。

☆Louvreなどの観光地・マレ地区

☆メトロ(1番線は特にスリが多いと言われている)

☆安全と言われている場所でもスリに遭ったという話は多数。キョロキョロと周りを見るなど警戒している様子でいる方が良い。

【気を付けるべきシチュエーション】

・暗闇は基本的に注意。特に夜中に森・墓地になるべく近づかないようにする。早朝でも暗ければ注意が必要。

・家に入る時は一度後ろを振り返り続いて入ってこようとする怪しい人がいないかどうか確認する。

【その他役立つ情報】

・タクシーでナンパされたり、怖い目に遭った時は、運転席の後ろのナンバーを控えておくと後々タクシー会社にクレームを入れたり警察に届ける時に便利。

・紳士的・インテリに見える男性も、下心のみで近づいてくることがあるので注意。

・ナンパは出会いの始まりではない!



高崎さんありがとうございました!

2015年9月28日月曜日

学生会3期始動!

皆さん初めまして。
東京大学からパリ政治学院(Sciences Po)に留学中の立石泰佳(タテイシヤスカ)と申します。
学生会の3期代表を務めております。

おやっ3期…?と思った方もいらっしゃるでしょうか。

そうなんです、今月初めに2期生から留学学生会を引き継ぎまして、3期生としての活動をスタート致しました!
3期生には昨年度から引き続き留学生活を続けている学生も、この夏からフランスでの生活を始めたという学生もいます。留学先も勉強内容も多岐に渡りますので、引き続き色々と面白い情報をお届けできるのではないかな、と思っています!
もちろん交流会も面白そうな企画をゆるゆると準備する予定です(^^)
また、留学生活の紹介だけでなく、耳寄りな情報なども発信できたらいいなと思っております。


それでは学生会3期も引き続き宜しくお願いします!

*留学学生会では三期生を随時募集中です!フランスに4ヶ月以上留学予定の日本人学生であればどなたでも入会いただけます。もちろん参加費はかかりません!参加をご希望の方はページ上部の「学生会に入る」より登録用フォームの送信をお願い致します。*



2015年7月24日金曜日

シアンスポパリ新旧留学生交流会

ご無沙汰しております、2014-2015パリ政治学院に留学していた齋藤です!



さて、齋藤が帰国してからすでに2か月経ちまして、パリの留学は美しい思い出に変わりつつある今日頃ですが、

先日7/23(金)に東京は新宿で、新旧パリ政治学院留学生の交流会が開催されたので、その様子を書きたいと思います!



会場は新宿の津軽郷土料理 がるがる新宿店です。青森料理の居酒屋です。



なぜ津軽料理か。











それは単純に主催者齋藤の出身が津軽だからです笑



留学のアドバイスと同時に青森の宣伝もしました笑

新幹線も函館まで行くことですし、青森にもぜひ寄ってくださいみなさん。

青森はリンゴだけではありません

ねぶた祭りも海産物も自然も温泉もコンテンツがいろいろあります。



ど頭から脱線しましたが、そんなわけで新旧パリ政治学院留学者の交流会を開催しました。



さて、参加してくれたのはパリ政治学院から帰ってきた日本人学生とこれから間もなくパリ政治学院での留学が始まる日本人学生、パリ政治学院のフランス人学生、パリ政治学院で留学していた中国人と韓国人の方です。



公用語はもちろんフランス語(or 英語)かと思いきや皆さん日本語出来すぎて結構日本語でしゃべってました笑



来てくれた新留学生はみな「聞きたいと思っていたことが聞けた」と満足げな様子だったので齋藤は満足です。



とてつもなく美味い津軽料理に舌鼓を打ちながら、行く前にいろいろと先輩からアドバイスを聞けたりこれからパリに一緒に行く友人と仲良くなったり、有意義な会になったのではないでしょうか。





留学経験者も国籍を超えて久々の再会を懐かしみ、思い出話にふけり、楽しめたのではないかと思っています。





中にはわざわざ日帰りで京都から来てくれた猛者もいました笑



フランス人とフランスの面白いところ、日本の面白いところを話し合ったりするのも面白かったですね。



大みそかにフランス人とパーティした後にフランス人の時間感覚に合わせて凱旋門に向かったら全然間に合わなくて花火とか何にも見れなかったって言ったらフランス人の女の子は爆笑してました。



まあ、とにかく、

フランス人留学学生会の存在意義は「ブログで留学生の生の声を伝えること」のほかにも、「フランス留学前後中のネットワークを作ろう」ということなので、それに沿った活動ができたのではないかと思います。



留学に行く皆さん、フランスに帰るフランス人たち、向こうでも仲良くしてください!

留学終わって帰ってきたみなさん、これからも末永くよろしくお願いします。いろいろ情報交換や思い出話をまたしましょう!



というわけで、簡単ですがこんな感じで。



ところでフランス留学学生会は現在第3期の運営者を絶賛募集中なので、興味のある方はフランス留学学生会のFacebookページにまずご参加ください!

留学で皆さん忙しいのはわかっているので、そんなにガチなことをやる必要はありません。

外国人との交流に優先してまで日本人と絡む必要もありません。

少しでもネットワークが広がり、面白い留学生と出会え、その後の留学が充実すればそれでよいのではないかと思っています。

留学に来てる人は日本人にも外国人にもなんだかんだやっぱり面白い人が多い気がします。



学生会に興味のありそうな方を知っている方もお誘いください!



ではでは、齋藤でした。



東京大学国際関係論コース4年

齋藤勇希

2015年7月7日火曜日

参与観察としての留学生活


ソルボンヌ大学(パリ第4大学)博士課程の川﨑瑞穂です。前回の投稿(2015年6月8日)では、パリの「研究発表会」について紹介しましたが、今回は、自身の体験を踏まえて、「参与観察」という視点から留学生活について考えてみたいと思います。


私は「民族音楽学Ethnomusicologie」という分野で研究をしております。「民族学Ethnologie」は、研究対象とする社会で実際に生活をしながら調査を行う、いわゆる「参与観察」をその方法論の中心に据えており、同じく「エスノEthno」を冠する研究分野に属している私も、今まで日本各地の民俗芸能の現地調査を繰り返してきました。しかし、幸か不幸かフランス語がさほど上手くない私にとって、パリ留学はまさに、字義通りの「参与観察」でした。中でも、ある教会の年間行事のほぼ全てに参加した経験は、この留学の中で最も印象的な参与観察であったといえるでしょう。以下に、その中のいくつかの出来事を採り上げ、紹介してみたいと思います。



「アルクイユ・サン=ドニ教会Église Saint-Denys d’Arcueil」(執筆者撮影)


私の住んでいるアルクイユという地域にある「アルクイユ・サン=ドニ教会」は、 12~13世紀に建立された、ゴチック様式の荘厳な教会です。2014年9月28日、この教会のミサに初めて伺いました。神主の家系に生まれ、浄土真宗のお寺で龍笛を吹いている私ですが、カトリックの幼児洗礼を受けているクリスチャンでもあり、日本では毎週カトリックの教会でオルガンを弾いております。ミサ終了後、シスターとオルガニストに、私が日本の教会でオルガンを弾いていることを話すと、快くパイプオルガンを弾かせていただけることになりました。またここアルクイユは、私の好きな作曲家エリック・サティErik Alfred Leslie Satie(1866‐1925)が後半生を過ごした場所であるため、オルガニストにサティの家を伺ったところ、すぐに案内してくださいました。ちなみにサティの家の近くにはサティのお墓だけでなく、「エリック・サティ通り」という通りもあり、アルクイユの地でサティが今でも慕われていることがよくわかります。



「エリック・サティ通り」(執筆者撮影)


この日以来、毎週この教会に通うようになったわけですが、「休戦記念日」の11月11日、オルガニストに呼ばれ、夕方教会に伺いました。なぜか龍笛を持ってきてほしいということでしたが、話を伺うと、11月23日、キリスト教国では1年の締めくくりにあたる「王であるキリストFête du Christ Roi」という祝日のミサの中で、龍笛を吹いてほしいということでした。ミサの中で、子ども達が行列になって蝋燭を祭壇に持って行く場面があるらしく、その間に何か龍笛で演奏をしてほしいということでした。全く予想をしていなかったので、とっさに思い浮かんだ《一行の賦》(芝祐靖作曲)という龍笛の独奏曲を吹いてみました。反応は非常に良かったのですが、曲は皆が分かるもののほうが良いということであったので、次にサティの《ジムノペディ Gymnopédies》第1番を吹いてみました。それはもちろん、ここがサティゆかりの地だったからですが、これがオルガニストには満足であったようで、当日はこの曲を演奏することとなりました。


そして、11月23日の「王であるキリスト」のミサで、実際に龍笛を吹きました。1年の締めくくりの超満員のミサで、しかも司教(と、私の寮の支配人)の前での演奏は、日本では感じたことのないプレッシャーでした。というよりは、文化的なコンテクストを共有していない場で、彼らの音楽を、しかも異国の楽器で演奏するのは、もはや何がプレッシャーであるかも分からなかったという方がより正しいかもしれません。ともあれ、お気に入りの作曲家ゆかりの地のミサで、彼の曲を演奏したことは、とても良い思い出になりました。



演奏(練習中)の様子(オルガニスト撮影)


12月8日には、教会でパーティーがあり、「この前ミサで笛を吹いた人」という謎の枠で招待されたので、出席しました。ちょっとしたご飯かと思いきや、コース料理でした。パーティーの雰囲気が、日本でお祭りの調査をするときにしばしばお邪魔する、いわゆる「直会(なおらい)」に似ていたのが大変興味深かったです。主な直会との類似点を挙げるとすると、「お祭り(ミサ)の後に行われる」「ご婦人方の手料理」「大量の食べ物」「若い人はたくさん食べるべき、と大量に盛られる」「大量のお土産」「神主(神父)は良い具合の時間で引き上げる」「内輪の話が多い」「酔いが回ってくると何を言っているのか分からない」「盛り上がってくると話がローカルネタすぎて分からない」「たけなわになるとローカルな歌を歌いだす(部外者たる私は入れない)」「誰かが小噺を始める(これは直会だとあまりないかもしれませんが)」「流れ解散」、等です。日本の直会だと「永久に日本酒を注がれ続ける」というのがあるので、フランスでも「永久にワインを注がれ続ける」のかと期待していましたが、残念ながらそれはありませんでした。もっとも何よりの類似点は、終始私の立場が謎であったことかもしれません。日本だと「民俗芸能をはるばる東京から観に来た謎の院生」、フランスだと「この前笛を吹いていた謎の東洋人」ですから。



パーティーの様子(執筆者撮影)


さて、パリの12月の行事といえばやはり「クリスマスNoël」ですが、12月15日、夕方教会に呼ばれたので伺うと、今年のクリスマスの行事の話し合いでした。彼(彼女)らがどのように行事の行程を作成していくのかをみるのは大変勉強になりましたが、その話し合いの中で、クリスマスにまた龍笛を演奏することになりました。そして12月24日のクリスマスイヴの夜のミサでは、キリストの降誕を子ども達が演じる「降誕劇」で、《聖しこの夜》や《来たれ友よ》といった、日本でもおなじみの曲を龍笛で吹きました。



「降誕劇」の様子(執筆者撮影)


このように、教会行事のほぼすべてに参加しただけでなく、実際にその行事を体験することで、私は、はからずも「エスノ」を冠する自身の学問分野の実践をすることができました。もっとも、私の場合は教会でしたが、どのような領域であれ、このように異国の何がしかの集団の生活に加わるということは、ある種の「参与観察」の性質をもっているものなのではないかと思います。現象学的社会学者のアルフレッド・シュッツAlfred Schütz(1899‐1959)は、「よそものと共同体」という文の中で、「よそもの」が他の集団に参入するということは、「いわば正面席から舞台に飛び上り、共演者達との社会関係に入り、進行中の芝居に加わること」であると述べております。留学先では、様々な種類の「集団」に出会うことになりますが、どのような分野であっても、シュッツのいうように「正面席から舞台に飛び上り、共演者達との社会関係に入り、進行中の芝居に加わること」を恐れないことが、留学生活をより豊かなものにする手段の一つであろうと思います。


ソルボンヌ大学(パリ第4大学)博士課程

川﨑 瑞穂

2015年6月12日金曜日

フランスでスタージュ -

こんにちは、リヨンの国立図書館情報学高等学院に留学中の萩原です。

今日は、フランスでのスタージュについて投稿します。スタージュの基本情報、見つけ方、なぜスタージュがおすすめなのかを私なりに書いてみました。



まずは簡単に自分のことから。

現在、Enssibという学校で図書館・ドキュメンテーション政策修士課程の1年目に在籍しています。このプログラムでは、修士1年目に3週間のスタージュ(これは希望者のみ)、2年目は3ヶ月以上のスタージュが必須になります。私は2015年の2月に3週間のスタージュを大学図書館で、そしてこの夏休みに同じく3週間のスタージュを今度は市立図書館でする予定です。スタージュ終了後は簡単なレポートを学校に提出する必要があります。これはこの短期スタージュが必須ではないため、それを正式に認めてもらうための必要な手続きだそうです。修士2年目の必須のスタージュは、事前に取り交わした研修内容について分析レポートが課せられています。


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(Photo SH, CC BY-NC)

























ここからは、スタージュについて。
まず、フランスでスタージュをするのには、どこかの教育機関に所属している必要があります。なぜなら、スタージュをするのにはConvention de stageという協定書を交わす必要があるからです。これは、学生、所属教育機関、研修先の3者で交わし、そこには期間、研修内容、報酬、保険などについて記載がされます。また、スタージュの分野は、自分の専攻と関連している分野になります。報酬については、スタージュ期間が2ヶ月を越えると報酬が発生します。2ヶ月以内のスタージュの報酬は任意となっていて、大半は無報酬です。

さて、そのスタージュ。どうやって見つけるのか?

ほとんどの場合、募集に対して応募するというよりは、自分から自発的に応募することの方が多いようです。大学などの教育機関に所属していれば、学内にスタージュを担当している部署があると思うので、そこで募集情報を見たり、アドバイスを受けたりすることができると思います。また、専攻コースの担当教員に話をして、どこか紹介してもらうこともできると思います。私の場合は、図書館の希望するセクションの担当者に直接コンタクトをとりました。図書館によっては、スタージュ希望者はこのアドレスに連絡をというように、連絡先が指定されている場合もありました。一般企業でも、やはり希望する企業のホームページから連絡先を探すことになると思います。あとは、 このようなデータベース(http://fr.kompass.com/)を使って興味のある分野の企業探しもできます。



次は、希望するスタージュ先を見つけた!さて、どうやってコンタクトをとるのか?

それは、やはりメールです。必ずしもこの方法がベストというではありませんが、私はメールで最初のコンタクトをとりました。メールには履歴書を添付して、モチベーションレターは添付せず、メールの本文内にモチベーションレターを簡略したようなものを書きました。この方法は、学校のスタージュ担当の事務の方にアドバイスをいただきました。



そして、返事を待ちます。

返事はすぐ返ってくることもあれば、なかなか返事が来ず、頃合いを見計らってもう1度メールしてみたりといろいろなようです。メールのやりとりでスタージュが決まる場合と面接がある場合とがあります。私は短期のスタージュを2件応募しましたが、1つ目はメールのやりとりで決定、2つ目は面接をし、その後正式に決定という流れでした。面接では、この図書館でどんなことがやりたいのか、モチベーションレターの内容、1つ目のスタージュでは何をしたのか、スタージュ先からの提示された業務についてなどでした。あとは、少し専門的な知識について問われましたが、わからないことは、はっきりとわからないと伝えるとその場で簡単にレクチャーしてくれました。3週間という短期のスタージュで本格的な面接があるというのはちょっと珍しいパターンだったようです。簡単な場合だと電話面接などもあるようです。スタージュ先が決定してからは、期間やスタージュ中の取組み内容などについて担当者と確認します。学校からある程度内容について指示があれば、その指示内容と、自分の希望があればその希望と、あとは研修を指導してくださる方が応募者のプロフィールを踏まえた上で、スタージュ中の業務を決定します。



最後は、決定事項を学校に伝え(私の場合は、修士のコース責任者とスタージュ担当の事務の方)、convention de stageを作成してもらいます。



スタージュ期間については、フランスでは2ヶ月以上のスタージュは有償になるので、2ヶ月以内のスタージュの方が決まりやすい傾向はあるらしいです。実際には留学先のプログラムによりけりで、授業のない期間ということに限られてしまうと思いますが…。また、夏休みでもスタージュは可能だそうです。 ただし、バカンスシーズンは、研修指導をしてくださる方が夏休みをとっている可能性も高くなるので、コンタクトは早めにとる方が良いそうです。



私がスタージュをしてよかったなと感じたのは2つ理由があります。

まず、1つ目は、専門分野について実践的なことを学ぶ機会を得られたことです。私の学校の授業はどうしても理論的なことになりがちです。研修中は実際の現場を見て、経験して学ぶ機会を得られたことが本当に大きく、またスタージュ後に授業が再開したときは、理解がしやすくなるなどの効果がありました。2つ目は、スタージュのおかげでいろいろな人との繋がりができたことです。セミナーの案内を教えていただいたり、学校の課題を仕上げるためのインタビューに協力していただいたり、普通に仲良くなり、遊びにでかけたりと、スタージュの間に築いたつながりのありがたさを感じています。



フランスでの留学中にバカンスがあれば、もちろん旅行に行くのも良し、研究や勉強を続けるのも良し、友達と遊ぶのも、家でのんびり過ごすのも良し、長期留学であれば、一時帰国される場合もあると思います。けど、このスタージュもとっても魅力的なバカンスの過ごし方だと思います。最初にも書きましたが、Stage conventionnéをするのにはどこかの教育機関に所属している必要があるので、それも含めて、この留学中にピッタリな機会かなと思います。これから留学される方で、もしスタージュに興味があれば、留学先の大学などの担当部署に問い合わせすることをおすすめします。

2015年6月8日月曜日

パリのアカデミックな世界への近道「研究発表会」

はじめまして、ソルボンヌ大学(パリ第 4 大学)博士課程の川﨑瑞穂です。今回は、フランス(特にパリ)の「研究発表会」に参加することのメリットについてご紹介したいと思います。

フランスのアカデミックな世界に触れるもっとも簡単な方法、それは学会・シンポジウム等の「研究発表会」に参加することではないでしょうか。フランス、特にパリでは、毎日といってもよいほど多くのシンポジウムや学会の研究発表会が開催されております。会場は様々で、大学はもちろんのこと、美術館や博物館等でも行われることがあります。私は 2014 年 9 月からこの文章を執筆している 2015 年 6 月までの間に、文化人類学や哲学、そして私の専攻である民族音楽学など、様々な分野の研究発表会に参加(計 12 回)し、内1 つでは自らも研究発表を行いました。



私の所属しているソルボンヌ大学(パリ第 4 大学)でも、多くの分野の研究発表会が開催されております。(以下写真は全て執筆者撮影)


研究発表会に参加することの最も大きな魅力は、第一線の研究者による最新の研究を知ることができる、ということでしょう。もっとも、それらのほとんどはフランス語であるため、それ相応のリスニング力は必要です。しかし研究発表会では、最新の研究に、耳だけでなく、目でも触れることができます。フランスでは、日本の研究発表のようにレジュメを用いる習慣はあまりないようですが、最近ではどの分野の発表でもパワーポイントを使用しているため、情報量はより豊富です。読解力にかなりの自信がある人でも、フランス語の文献を、限られた留学の時間で多読するのは非常に難しいことです。耳と目を使って、最新の研究に数時間で触れることができるのは、なかなか「おトク」なのではないかと思います。

また、多くの研究発表会は入場無料です。ほとんどが、事前予約の必要がありませんし、もし必要な場合でも、大学等の所属があればメールで簡単に登録することができます。そして、会の途中ではしばしば「ポーズ・カフェ La pause-café(コーヒーブレイク)」があり、お菓子が出ることもあります。お菓子を食べ、コーヒーを飲みながら、多くの研究者と交流することも、また貴重な体験であるといえるでしょう。

 「ポーズ・カフェ La pause-café」の様子。(写真はコレージュ・ド・フランスで開催された考古学のシンポジウム“L’argent des dieux” 2014 年 10 月 16日)


そして、議論好きなフランス人の白熱する論戦を聴くことはまた、彼らがどのような部分に問題意識を持っているのかについて知るよい機会です。私は日本の民俗芸能を研究しているため、日本学系のシンポジウムによく出席しましたが、その中ではしばしば、日本人では問題にしないようなことについて長々と議論をする場面に遭遇しました。それは、われわれが日常で「括弧」に入れてしまっていることに気付く機会でもあるといえましょう。

そして、これは最初の利点とも重なりますが、第一線の研究者に実際に会うことができる、という利点があります。おそらく、ほとんどの留学生が何がしかの専門分野を持って渡仏することと思いますが、研究発表会では、その筋の第一線の研究者の、しかも最新の研究を聴くことができるだけでなく、うまくいけば話をすることができます。私の留学での一番の思い出は、あるシンポジウムで、20 世紀フランス思想の生き証人である、フランスの哲学者ジュリア・クリステヴァ(パリ第 7 大学名誉教授)に会い、お話しをすることができたということです(シンポジウム «“L’étranger” Étranger, qui es-tu? Étrager, qui suis-je? » 2014 年 10 月 1 日)。シンポジウム終了後、緊張しながらも、私は恐る恐る帰り際のクリステヴァ先生に話しかけてみました。名刺を渡し、たどたどしいフランス語で自分の研究や、先生の本をよく読んでいることなどを話すと、先生は優しく「来年の私の講義にいらっしゃい」とおっしゃられました。シンポジウムでのお話のときには非常に厳格な雰囲気でしたが、直接話してみると、大変優しい方でした。歴史上の人物であり、もっとも尊敬する学者のひとりである方と話すことができたことは、私にとって大変貴重な思い出です。留学前、この目標だけは叶わないだろうと薄々思っておりましたが、少しでもアンテナをはって注意しておくと、意外とチャンスは転がり込むものなのだとつくづく実感しました。憧れの学者が目の前で生き生きと話すのを見ることができるのは、留学ならではの経験であるといえるでしょう。
フランスの「知の殿堂」、コレージュ・ド・フランス。

        

また、「自由に聴くことができる」という点では、「コレージュ・ド・フランス Collège de France」の講義は大変有意義なものであるといえます。フランスの知の殿堂として名高いコレージュ・ド・フランスも、先生との距離は実に近く、ある日、仏教学者のジャン=ノエル・ロベール教授の講義に出席し、終了後に話しかけたところ、別の日に開講されている「和歌」と「漢文」に関するセミネールを聴講させてもらえることになりました。まさに「シチュブ(よかったら)Si tu veux」で繋がる世界です。特にパリは狭いですから、「シチュブ」を数珠つなぎのようにしてどこまでも繋がっていくことができるのが、パリの研究発表会に出席する魅力であるといえるでしょう。

私が研究しているフランスの文化人類学者、クロード・レヴィ=ストロースの名を冠したシンポジウム会場。(コレージュ・ド・フランス)

そして、私の場合は幸運にも、フランスでの指導教員の所属する学会で、自分も研究発表をすることができました。フランス語での質疑応答が心配でしたが、どちらかというと質問の内容の方が難しかったように思います。日本の学会発表では聞かれないようなことを聞かれたので、なかなか答えるのが難しかったです。徹夜で作った想定問答は何の役にも立ちませんでした。しかし、それゆえに、自分がどのあたりを「当たり前」だと思ってしまっていたのかも、分かったような気がします。フランスの研究者や学生の発表を聞き、また自らも発表することで、自身の研究を大きく発展させることができたと思っております。

 私の研究発表の様子。(“Journées DoctoralesMusique et Musicologie” IReMus、ソルボンヌ大学、2015 年 3 月 28 日)

このように、私は今回の留学で多くの研究発表会に参加しましたが、そこで日本人に会うことはほとんどありませんでした。もっともそれは分野によっても違うでしょうが、このような魅力あふれる交流の機会を逃すのは、非常にもったいないことです。研究発表会は大学の掲示板などに張り出されているポスターで見つけることができますが、それだけではなく、インターネットで好きなキーワードを入れて検索すれば、研究発表会のサイトをたくさん見つけることができます。私は研究発表会に多く参加することで、有意義な留学生活を送ることができました。これから留学される方も、現在留学されている方も、ぜひ、ためらわずに研究発表会にどんどん参加していっていただけたらと思います。



ソルボンヌ大学(パリ第 4 大学)博士課程

川﨑 瑞穂

2015年5月27日水曜日

パリ社会人×学生交流会(5月10日) -

こんにちは、パリ政治学院留学中の齋藤勇希です!

留学も終えて人がぼちぼち帰り始めている今日この頃ですね、寂しいですね。

齋藤ははや日本に帰ってしまいました笑

フランス留学を終えての所感を綴ってみたい人はぜひブログ記事を応募してください!^^



さて、今回は5月10日に行われた「パリ社会人学生交流会」についての記事を書かせていただきたいと思います。

齋藤が割と頑張って企画しました。

11303534_532326250239473_801680870_n        (10月20日〜22日に開催される「ワールド・フォーラム第9回」の告知をしてくれた


        ラファエルさん。CSRをテーマにしたフォーラムらしく、世界中から


        CSRエキスパートや有力企業を集めて各国でのビジョンについて語って


        いただくものとなるようです。学生もネットでの参加が可能だそうなので


        是非チェックしてみてください!)




まず何よりも、お忙しい中集まってくださった9人の社会人の方々(含フランス人一人)、13人の参加学生のみんな(ストラスブール、クレルモンフェランなど遠方からわざわざパリに来てくれた人たちもいました!)、そして4人の運営メンバー、誰が欠けてもあのような会は開催できませんでした。皆さん本当にありがとうございます。

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      (開催に当たっていろいろと助力して下さったエコールポリテクニークの郡山教授のご挨拶)




この会の趣旨は、①せっかく日本では滅多に会うことのない日本人がパリでは簡単に会えるのだから、この機会を利用して自分の専門・大学・職場以外の人と意見交換して刺激を受け合い、②留学終了を間近に控えた学生・帰国が迫っている学生がいる中で、母語だからこそできる深い話をして将来についてみんなで考えてみよう、というものです。

学生にメリットがあるのはもちろん、社会人の方々としても学生に会って刺激を受けるのは貴重なことのようです。アンケートでも、社会人の方の参加動機としては「若い学生と触れ合えて刺激をもらえると思ったから」といった内容のものが多かったですね!

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さて、この交流会の構成は大きく分けて①人生の大事な岐路で何を重視するべきか、自分の人生にとって大切なものとは何か、そしてそれをもとにフランスで働くということについて考えるグループディスカッション、②立食形式の(立食と言っても学生主催なので大したものは出せませんでしたが笑)フリートークセッションでした。



自分は全体の司会進行をしていたので各グループでのディスカッションの模様については各グループのファシリテーターをやってくれた方々にブログ執筆をお願いしましたが、一応どんなものだったのかを少々。

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カジュアルな素朴な疑問(ぶったけた具体的な採用の質問とか語学力の質問とか)を社会人にぶつけるだけならそれぞれの学生が社会人にアポを取ったり大学の同窓会、その他の日本人ネットワークに接触して自分で聞けばよいので、今回せっかくこうして特別に会を開くのだから、一味違った会にしたいと考えました。



ディスカッションのテーマもそれを反映したものとなっており、



【グループディスカッションテーマ】
(0)自分が人生で大切にしていることとは?
(1)人生の転機となったこと、今につながっていると思うことは何か?その転機で大事にした価値観は何なのか?
(2)フランスで日本人が働くことの良さや苦労話・日本人だからこその強みは何か?

というものにしました。

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アンケートにもそういう声があったように、20年くらいしか生きていない学生に人生の転機を聞くことはやや乱暴だったものの、普段は語らないような話のレベルでディスカッションをしたことは学生たち、そして社会人の方々にとっても大きな刺激となったようです。



この会の会場は齋藤の友人Xavier Pinon氏の、パリは15区にあるSelectraという会社のオフィスでしたが(電力・ガス会社の比較をサポートする会社。詳細はホームページをご覧ください。2016年度の日本の電力供給規制緩和に際し日本にも進出予定だそうです。 http://selectra.info/ )、フリートークセッションも素敵なテラスで優雅なパリの午後を過ごしながらの雑談タイムとなり、企画者が言うのもアレですが良い時間になりました笑

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         (当日来られなかったSelectra社長Xavier氏が残してくれたビデオレター)




参加社会人の方は大学教授の方から医療関係者の方からフリーライターの方から国際交流基金の方から民間企業の方から(本当はパティシェの方、日本語教師の方もお呼びしたんですが、残念ながら直前に都合がつかなくなってしまいダメでした)、そして学生もあまり偏りなくパリ中、そしてストラスブールやクレルモンフェランなど遠くからも来てくれました。

自分なりには意見や背景の異なる参加者を集めていい化学変化を生むために多様性を確保しようとしたつもりでしたが、アンケートの結果では多様性が感じられなかったという声もちらほらありました(学生は高学歴学生という範囲の中では多様性あったという声もありました)。



とにもかくにも、大変ためになったという声が多数寄せられ、今後も是非続けていってほしいといううれしいお言葉をたくさんいただきました。



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こういう交流活動、もっと言うとフランス留学学生会のようなコミュニティは継続が難しいということでしたが、有意義な活動だという自負はあるので、次期の代表・地域交流担当の学生にもぜひ続けて頑張っていってほしいと思います。

齋藤も老害にならない程度に笑サポートしていきたいと思います^^



では、これだけだとなんか堅苦しい裏方話みたいになっちゃうのでこのへんで笑、

運営を手伝ってくれた人たち、参加学生たちの投稿を待ちます!



留学が終わった人も、留学がまだ残っている方も、そしてこれから留学に来る人もそれぞれに頑張りましょう!

留学が(特に海外経験の少ない学生にとって)とてつもなく大きな重要な機会であることは間違いありませんが、留学はそこだけ人生のほかの時期から切り離された時間などではなく、始まる前からも、そして終わった後にもずっと続いていくものです(と思っています)。

この学生会の目的も、留学前、中、後の学生・日本人フランス関係者のネットワーク形成を手伝うことを目的としているので、この交流会を来期の学生会に繋げ、またこの交流会で作られたネットワークが次に繋がっていってほしいなというのが企画者の想いです。



それでは改めて協力してくださったすべての方、参加してくださったすべての社会人と日本人の方、本当にありがとうございました!

2015年4月27日月曜日

花見@Parc de Sceaux

こんにちは、パリ地域交流担当の本間です。私たち留学生が現在いるのはフランスですが、先週4月12日、なんと花見を行いました!



え?フランスで花見なんてできるの??と思う方もいるかと思いますが、できるんです。意外とパリ周辺にはちょこちょこ桜の木が植えられています。桜かどうかはっきりしない木もありますが、それなりに桜を見た気にはなりますね。



とはいえそのような街中に植えられている桜では、花見をするには少々物足りません。ではどこで花見ができるのか。それは、ソー公園(Parc de Sceaux)です!!




この公園はパリ中心部からRERという電車で南に2、30分ほどいった所、パリ近郊に位置する公園なのですが、パリ周辺で数少ない「桜の木がたくさんある場所」なんですね。花見が大好きな日本人の国民性ゆえか、在フランス日本人には有名な公園みたいです。



今回、花見を企画した日にある団体が和太鼓のパフォーマンスをしてまして、それもあってか公園内は人で溢れていました。桜が植えられている箇所は一部なのですが、桜周辺はもちろん、そうでない場所まで老若男女あらゆる人が公園で思い思いに過ごしていました。



太鼓のパフォーマンスもあったからか、桜の周りは人、人、人。どうやら友人の情報によると、私たち以外にも様々な団体がこの日に花見をしていたみたいなんですね。ある大学の日本語の授業を取っているフランス人グループ、ある大学に留学中の日本人学生が企画したグループなどなど日本人もフランス人もたくさんいました。個人的には日本人の多さに驚きましたね。いやー、パリにはこんなに日本人がいるのだなあと実感しました。



この公園、なかなかに広いのですが、その面積は200ヘクタールだそうです。ちなみにこれがどれくらいかというと、よく基準にされる東京ドームは4.7ヘクタールということで、ざっと東京ドーム43個分ほど。いまいち実感わかないんだけどと言われても何も言い返せませんがまあ広いんですねこれが。



さて肝心の花見ですが、日本人を中心に、フランス人、他にもイギリス、中国からの留学生と、多国籍の学生が食べ物飲み物を持ち寄って自由に交流しました。





しかし花自体はまだ満開には程遠い様子。少し早すぎたみたいです。ぬうう。本当に少数の枝のごく一部のみ開花していて、大多数は蕾といった感じでした。その大変貴重な一部の花のもとには代わる代わる人が来て、写真を撮って満足そうに元のところへ帰っていくといった様子が印象的でしたね。まあ、花より団子ということで、、色々な人とおしゃべりして飲んで食べて。素晴らしい時間を過ごしました。



最後にはしっかり片付けをして、お開きです。いやー、ここフランス、パリでも花見はできるんですね。



ちなみにこの記事が書かれたのは花見一週間後あたりなのですが、ちょうどこのあたりが満開の時期だったよう。このタイミングでソー公園に行った友人もちらほらいまして、満開の報告を数人から聞きました。



もしご興味ありましたら皆さんもぜひ春に頃合いを見計らって足を運んでみてはいかがでしょうか。天候、開花状況のチェックはお忘れなく!!




2015年4月21日火曜日

第二回「フランスを学ぶ」勉強会 ~フランス映画鑑賞会~ -

こんにちは、パリ政治学院留学中の齋藤勇希です! 開催からは少し時間が経ってしまいましたが、4月4日に行われた第二回「フランスを学ぶ」勉強会について書きたいと思います。

今回のテーマは「フランス映画」!

せっかくフランスにいていろんな興味を持った学生が身近にいるのだから、フランスのいろんな側面について日本語で効率よく深く学ぶことで世界を広げようという思いから始まった「フランスを学ぶ」の記念すべき第二回ですが、今回は映画発祥の国フランスの映画についてみんなで学びました。

講師は同志社大学からパリ政治学院に留学中でパリ政治学院ではドキュメンタリー映画を学んでいる川島翔一朗くん。

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自らもパリを舞台にした映画を撮影したり、現在は五つの映画製作プロジェクトに関わっていたり、とにかく映画をたくさん観ては行動している映画通です。 分野を問わずあらゆる映画に詳しい川島監督だからこそ、単純なフランス映画礼賛に終わらず広い視点で解説してくれました!

ハリウッド映画とは一線を画した芸術性の高い映画を生産しているイメージのあるフランス映画界。 そのフランス映画の産業構造、簡単なフランス映画の変遷を追った後、実際にフランス映画を皆で鑑賞してみました。

川島監督自身の簡単な活動に始まり、フランス映画は何故日本映画と比べて安く上映されているのか、映画が専門のグランゼコールについて(La Femis)、どうしてフランスは芸術性の高い映画を生産しているのか(CNCとの関係)、パリで映画を観る際のおすすめスポット(シネマティックフランセーズなど)、ヌーヴェル・バーグとは何か、など、今後フランス映画を楽しむにあたって有意義な情報をたくさん共有してくれました。 とても勉強になりましたね。

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皆で観たのはLeos Carax監督のMauvais Sang(汚れた血)という80年代の映画。 なかなかハリウッド映画に慣れた頭からするとどう観ていいのかよくわからないというのが正直な感想ですが、色遣いやカメラのアングルなど、素人ではなかなか気が付かない観点を川島監督が解説しながら、ワインや(タイミング的に)イースターのチョコレートを嗜みながら楽しみました。

個人的には、 よくわからないながらも、新鮮味があってとてもいい刺激になりました。 また、川島監督も言ってましたが、ハリウッド映画のように展開がせかせかしていないのは個人的にも感じたので、ゆっくりとしたい時に良いかもしれません笑

最後に顔に血を付けたヒロインが駆けていくシーンは不思議な爽快感があって好きですね(浅い感想ですみません笑)

字幕があればもう少し深い鑑賞ができたかもしれません。そこは反省点ですね。

講義で特に川島監督が強調したわけではありませんが、個人的にすごく面白いなと感じたのはハリウッド映画もフランス映画も、更には(特に昔は黒澤明とか)日本映画も、お互いに対立しているわけではなくて、お互いに刺激を受けながら映画を作っていっているということですね。 そういえば「アデル、ブルーは熱い色」をスティーヴン・スピルバーグが絶賛してたのを思い出しました。

ちなみにフランス映画はフランスの若者受けがあんまりよくない印象が個人的にはありますね笑 この前フランス人の友達に聞いたら気分落ち込むし全然好きじゃないわ、c’est nulだわとか言ってました笑 「アデル」は例外的に素晴らしい映画だったと言っていました 。

文化的な多様性って大事だと思ってるんで、寂しいもんです。 だからこそ、採算だけでなく芸術性を重視して省庁ぐるみで芸術性の高い映画を振興させているフランス映画界にはこれからも頑張ってほしいですね。

今回の参加者も、(いつもながら笑)パリ政治学院の留学生がやや目立ったものの、色々な大学から参加者が集まって色々交流できたみたいだし、良かったですね!齋藤の友人で留学先のスウェーデンからたまたまパリを訪問していた人も飛び入り参加しました笑

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如何せん主催者としても忙しくてあまり精力的に勉強会の企画ができていない部分はありますが、時間と余力があったらまたやりたいですし、この勉強会コンセプトから派生した5月10日の社会人と学生の交流会も現在着々と話が進んでいます。

自分も含め留学が終わりに近づいて来た留学生も多いかと思いますが、前年度に比べて学生会として色々な活動が出来て良かったのではないかというのが副代表としての感想です。

そろそろ来期の学生会への活動の引継ぎも考えていかねばならない時期ですが、 来期もこういったフランス関係者のネットワークを広げ深める活動がずっと続いて行ってくれればと思います。

留学前・留学中・留学後の学生がこの後もずっと繋がっていけばいいなというのが副代表齋藤の願いです。 留学前の学生と留学後の学生の交流会、留学経験者の同窓会もこの学生会のネットワークを使ってぜひやりましょう!

それでは、フランス滞在残り僅かな人もいるかもしれませんが、日本では散り散りになってしまう学生がせっかくフランスという一つの場所に集まっているので、皆さんこの学生会のネットワークを使いいろんな人に会って世界を広げましょう^^

個人的には外国人だけでなく、日本からの留学生との交流から数々の学びや貴重な出会いに繋がりました。



では、最後は映画鑑賞会の話ではなくなってしまいましたが笑、今日はこの辺で!

齋藤が企画する恐らく最後の地域交流活動となる社会人×学生の交流会、参加予定の方は是非楽しみにしていてください!

それではまた^^

A bientôt!!