2017年2月22日水曜日

フランスでの銀行トラブル

はじめまして、こんにちは。
現在東京大学公共政策大学院2年に在籍中の渡邊美月と申します。
パリ政治学院(Sciences Po)国際安全保障学修士課程(Master in International Security)に留学中です。
大学院では、サブサハラ以南アフリカの紛争解決・平和構築を学んでいます。アフリカ大好き!


パリ政治学院の紹介については堀くんが以前に詳しく説明してくれたので、割愛します。笑
また機会があれば、海外インターンのお話など書ければと思います。



今回は、フランスに留学している人なら一度は悩まされたことがあるかもしれない、
フランスの三大・信用できないランキングを作ったら必ずランクインするであろう、
フランスの銀行で起こったトラブルについて説明させていただきます。。。

(*私的三大ランキングは、1位郵便局 2位銀行 3位行政全般です。おそらく個人の体験によって変動有)


以下はBNPパリバで私が体験した出来事となります :D



1. 銀行口座が永遠に開かない

フランスで銀行口座を開くときは、

・パスポートコピー
・学生ビザコピー
・住居証明
・入学証明書(または学生証)

といった個人情報書類一式が必要となります。


フランスについて2日目。シアンスポの前をぷらぷら歩いていると、BNPの人に
「うちで口座作らない?すぐできるし!今ならキャンペーン中で90ユーロプレゼント!」
と勧誘されました。

「今パスポートとか持ってないので。。」とお断りすると、
「ノープロブレム!後で必要書類一式、このemailアドレスに送ってくれればいいよー!」
と言われたので

「へーフランスって結構電子化が進んでて便利な国だなあ。。」

と思い、言われるままに10数枚の書類にサインを繰り返し(全然すぐではなかった)、
その後必要書類を一式emailにて提出したのですが。。。


その一週間後。
「パスポートコピーが足りません!郵送してください」

とのメールが。
あれおかしいなー出したけどなあと思いながら郵送する。

その二週間後。

「学生ビザのコピーが届いてないんですけど。PDFでいいから送ってくれる?」

と言われたので送る。しまいには

「全部の書類が足りませんので早く郵送してください」
と言われ


。゚(゚^ω^゚)゚。


私の個人情報書類たちは一体どこへ消えていったのでしょう。。。


その後、この口座はもう諦めることにして改めて支店に出向き、口座を一から作り直しました。
ちなみに数ヶ月経った今でも、未だに「早く住居証明コピー出して」みたいな催促のメールが来ます。。

教訓:フランスの銀行口座開設は必ず対面で行いましょう。


2. お金がATMで預けられない

びっくり!街のATMでは「引き出し」しかできません。
お金を預けたり、振り込んだりするためには、銀行支店にあるATMまで出向く必要があります。
もちろん土日はあいてなーい!
ああ、コンビニATMが懐かしい。

3. トラブルにびっくりするほど弱い

昨日、私バンクカードを無くしてしまいました。

もしかしたら銀行に置き忘れたかなと思ったのですが、
結構お金を入れた直後だったので、とりあえず一時停止の手続きしなきゃ!
と思い、すぐBNPのコールセンターに電話をしました。
するとコールセンターは平日午後8時までですというアナウンスが流れる。全然エマージェンシー対応していない。
(ちなみにウェブページには10時までと書いてある)
24時間対応のチャットルームはあるけど、何度アクセスしてもカウンセラーが現れない。
支店の担当者に連絡すると、3週間のバケーション中だから返信できないよごめんねというオートリプライが。

結局色々な人に助けてもらって、ウェブからサスペンション手続きを行うことに成功したのですが、
次の日、カードを置き忘れたかもしれない銀行に行ったらカードが見つかりました。

(ちなみに銀行から「カード忘れてますよ!」という連絡はなく、行ったら普通に「はいこれでしょ」と手渡された)


カードを一旦止める手続きをしてしまったので復活してもらえますか」
と窓口のおねえさんに頼むと

「はーいオッケー!。。。できたよ!もう今日から普通に使えるよ!」
と案外スムーズな対応。

「よかった!本当にありがとう!」
と、気持ちよくその場を後にしました。



次の日、ATMにカードを入れると。。。使えない。


おかしいなーと思って支店に出向いて聞いてみると


「このカードは二度と使えないよ。
今再発行の手続き中だよ。説明なかった?また2週間後に新しいカードが届くから取りに来てね」


と言われました。
これはわたしの単なる勘ですが、2週間後に本当に届いているかは怪しい。。。
むしろ本当に再発行されているかも怪しい。。。
とりあえず2週間はお金が引き出せません。トホ

4. 結論

日本の銀行はすごい。


フランスにいると心が広くなる・物事を寛容に受け止められるようになる・日本の先進性を実感できるなど、いいことだらけです!
ぜひ皆さんフランスに留学に来てくださいね :D

それではまた。

2017年2月14日火曜日

ホームレス留学生

こんにちは。九州大学フランス文学研究室3年の田中慎一朗です。私は現在、ボルドー第3大学に20169月~20175月まで、約9ヶ月の予定で留学しています。改めてこうして書いてみると早いもので、僕のボルドー留学もすでに半分以上が過ぎたようです。本当にあっという間だったなあという感じです。今回は、僕が大学の学生寮に入寮するときに起こった出来事について話したいと思います。

ボルドーに到着した初日、最初にして留学生活中で最大に困ったことが、寮に入寮できなかったことでした。パリのモンパルナス駅を朝6時に出る新幹線に乗り、何も飲まず食わずでCROUS(大学福祉地方センター)の、寮の事務手続きをしている建物にたどり着きました。


その日は91日でしたが、よく晴れていて直射日光の厳しい真夏日和でした。共にフランス入りした同じ大学の友人2人と、ボルドー駅で留学生の最初の事務手続きの手伝いなどをしてくれるチューターのフランス人2人と合流し、その建物へ向かいました(僕もチューターの申請はしていましたが、返信のメールが全く来なかったので僕にチューターはいませんでした)

建物についてみると、入寮の手続き待ちの学生がズラリと行列をつくっていて、炎天下のなか僕たちは3時間ほど待たされることになりました。やっとの思いで事務に着くと、僕は「事前に送らければいけない書類が全く届いていないから鍵は渡せない、手続きがまったく不完全だ」といった趣旨のことを言われ、ボルドー到着初日にしてホームレス留学生になってしまいました。

このときは、重たいキャリーバッグとリュックサックを抱え、かなり途方にくれたのをよく覚えています。朝から何も食べていないし、CROUSの手続き待ちの行列の中で渡されたコップ一杯の水しか飲んでいないし、フランス語はわからない、ボルドーの地理も、文化も振る舞い方も何もかもわからない、直射日光をガンガンあびて色々と疲れているし、何より家がない


ただ唯一たすかった(?)のは、一緒にボルドーに来た2人の友人のうち、ひとりが僕と同じように手続き不足で入寮できなかったことでした。この友達はフランス語がよくできたので、チューターと今の状況や、やらなければならないことを話し合い、僕にいろいろと教えてくれました。結局その日はその友人のチューターのアパートに行き、寝床を提供してもらうことになりました。家について飲んだコーラと冷凍食品のクスクスの、なんと美味しかったこと!この2人には本当に感謝しています。結局、翌日に再びCROUSへ行き、最低限の手続きだけ済ませ、なんとか入寮することができました。


僕の印象ですが、フランスは何かと、事務手続きや証明などを書類でしっかりやる、悪く言えば面倒くさい感じがします。ですので、手続きが大変だから、フランス語で書かれた書類を読むのが面倒だからと後回しにせずに、きちんと片付けていくようにしたほうがいいなと思いました。

田中慎一朗

2017年2月8日水曜日

パリのスリ事情

こんにちは。フランス留学学生会で4期の地域代表(パリ)を務めている韓 景奈です。
フランスではパリ第三大学というところで演劇を勉強しているのですが、今回は私の大学生活についてではなく、先日経験したスリについて書こうと思います。

私はパリの5区、リュクサンブール公園の近くに住んでいます。この辺りに来たことがある方はご存知かもしれませんが、とても静かで平和な地区です。
さらに学校も家の付近にあるため、あのモグラの巣窟のようなメトロに乗る必要がなく、バスに10分ほど揺られていれば学校にたどり着きます。私はこの平和な地区と平和なバスというものを過信していました。そして最近では荷物が多いことを理由にリュックサックで学校に通っていました。




そんなある日、いつものようにバスで帰宅している途中に友人とこんな話をしました。

友人「私いつもバスやメトロを使う時には荷物に注意しているの。」
韓「そうなんだ。」
友人「?! 私のリュックのチャックが開いている…。」
韓「え、大丈夫?何か盗まれてない?あ、私のリュックのチャックも開いている…。」

私は前述のとおり、スリに対してかなり気が緩んでいましたが、友人は普段から気を付けていたにも関わらず、カバンを開けられてしまいました。幸い彼女は何も盗まれていませんでしたが、私のカバンからは電子辞書が消えていました。

私が今回何よりも驚いたのは、

①まさかこんなに平和な地区でスリの被害にあうとは

②まさかいつも使っているバスの中にスリがいるとは

③まさか電子辞書を盗まれるとは
ということです。


普段からスリには十分注意している、という方も、最近フランスでの生活に慣れてきて、少し気が緩んでしまっているという方も、この記事を読んで、スリはどこでもだれにでも起こりうる、ということを再度認識して頂けたらと思います。

とにかくリュックサックは危ないです!笑