2016年10月20日木曜日

【ソルボンヌ大学】飲食文化研究コースってなぁに?

こんにちは、9月よりパリの大学院での留学生活が始まるジュロウParisnomemo_)と申します。今回、初めてフランス留学学生会に寄稿をさせていただきます。
ちなみに普段は、自分のブログ(「パリノメモ」)からフランスに関する情報を発信しています↓↓
http://parisnomemo.me/
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さて、本日はボクが入学する予定の魅力的な修士課程のコースを紹介したいと思います。
ボクが入学するコースとはずばり…パリ第4(ソルボンヌ)大学・修士課程・地理学科・飲食文化研究コース、です。
どうして大学の学科名というものはいつもこうもヤヤコシイのか……
もっと簡単にいうと、パリにあるソルボンヌ大学の修士課程で「人々の飲み食いの文化」を勉強します!!!
順を追って説明していきましょう。
1. 飲食文化研究コースとは?
地理学科・飲食文化研究コースをフランス語の正式名称でいうと、"Alimentation et Cultures Alimentaires"となります。
この研究コースは、2000年代に入ってから設立された比較的新しいコースです。
ソルボンヌ大学の修士課程・地理学科(Master GAELE)に設置されており、実際に入学したら、通学することになるのは、パリのド真ん中にあるソルボンヌ大学の施設になります。
まだまだ新しいコースであるとはいえ、さすがソルボンヌ大学、高レベルな教授陣営と、ハイクオリティーな講義を提供しています。
具体的にどんな講義があるのかを見ていきましょう。

2. 具体的になにをやるところなの?
飲食文化研究コースでは、いったいどんなことを学べるのでしょうか。まずは、学科HPの紹介文を引用します。
La géographie de l’alimentation a pour objet l’étude des relations entre l’alimentation, l’environnement, les cultures dans une approche pluridisciplinaire. Elle décrit les cultures alimentaires à toutes les échelles du territoire, les relations entre elles, les combinaisons de facteurs physiques, sociaux, économiques et politiques jouant sur l’offre et la demande alimentaires.
訳:地理学における飲食研究は、飲食物・環境・文化の間に生じる関係性について、学際的なアプローチ方法で研究することを目的としています。 この研究分野の範囲は、全ての領域における飲食文化や、それら文化間における関係性、身体的要素・社会的要素・経済的要素・政治的要素の連関にまで行き渡り、飲食物の需要と供給についても触れます。

さて、訳がヘタでなにを言っているのかわからないかもしれませんが、要は、一番重要なのは、いわゆる「フランス料理」を学ぶ場所ではないということです。

フランスの大学院で飲食文化研究をするというと、みなが口をそろえて「フランス料理を研究するんですねー」と言いますが、まったく違います。
この学科では、人間の「飲み食いするという文化」を学問的にとらえて、ときには政治的要素を、ときには経済的要素をといった具合に、いろんな角度から検討する試みをしているのです。

具体的にどんな講義があるのか見てみましょう。

「市場と流通」 
 「資源と飢餓」
 「製品と品質保証ラベル」 
 「アグリツーリズム」 
 「世界のワインとブドウ畑」

適当にいくつかピックアップしてみましたが、おわかりいただけるでしょうか。
フランス料理を学びにいくのではなくて、「飲食文化」という学問を学びにいくということが 

3. 卒業したらなにするの?
自分が入学する学科を力説するのはいいことですが、実際に大学院への進学を考えている人が一番気になるのは、「その大学院を卒業したらどんな職業が待っているのか?」ということです。
親切にも、学科のページに卒業後の進路が紹介されていました。
飲食文化研究コースの学科ページでは、以下のような進路が紹介されています。
・教師
・研究者
・企業の食品マーケティング部門 
・(飲食)文化遺産に関わる職務 
・調査機関
・省庁 
・観光に関わる企業、協会、団体

なるほど、つまりは日本的にわかりやすくいえば、公務員であったり、食品業界であったり、観光業界であったり、あるいは大学教員であったり、といったところでしょうか。
ちなみに、噂によると、このコースを修了した学生は、その後マーケティングに関わる研究を行ったり、あるいは企業に入ったりすることが多いそうです。飲食文化の研究は、マーケティングを考えることでもあるようです。

4. おわりに
さて、今回はボクが実際に入学する予定のソルボンヌ大学・修士課程・地理学科・飲食文化研究コースについて簡単に紹介をしました。
今後とも、機会があれば、パリでの修士課程生活の一端を発信できればと思います。
たとえば、ボク自身、フランス政府給費留学制度の奨学生であったり、パリの国際大学都市である"Cité International Universitaire"に入居をするので、それらのことについてなど、そのうち綴ってみます。
普段は、ボク自身のブログ「パリノメモ」にて情報を発信しています。こちらもぜひチェックしてみてください。

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