2014年2月8日土曜日

パリの”歴史軸”

 こんにちは!エセック留学中の榎本高之です。

仏留学に関して複数の学生の声が纏まったwebサイトがないと感じ開始した弊ブログですが、ご覧の通りたくさんのメンバーが集まり盛り上がってきている今日この頃です。僕の学校は日本人がほとんどいないので、この機会は日本語を思い出すのに最適だったりします。笑


今日は“Axe Histoire(歴史軸)”について。
Axe Historique
(画像: http://www.lenotre.culture.gouv.fr/fr/ja/tu/foc04.htm)
エトワール凱旋門(Arc de Triomphe)を起点に、シャンゼリゼ通りを下りオベリスクを臨み、コンコルド広場からテュイルリー公園(Jardin des Tuileries)に入る。
振り返ればシャンゼリゼと凱旋門の向こうにビジネス街ラ・デファンス(La Défence)の新凱旋門(グランダルシェ。La Grande Arche de la Fraternité)が幽かにみえる。
公園を進み、カルーゼル凱旋門(Arc de Triomphe du Carrousel)を経てルーブル美術館、ガラスのピラミッド(Pylamide du Louvre)へ。
―”Axe Histoire (歴史軸)” と呼ばれる線分上を歩いていることになります。


さて、”歴史軸”とは何か?


フランス流の景観設計には“軸”の設置が欠かせません。

17世紀にはじまるフランス式庭園は、軸線を強調し幾何学的に設計が行われたもの。

ヴェルサイユ宮殿の広大ながら均整のとれた庭園設計はこの代表です。
上空からみたヴェルサイユ宮殿。北西から南東に軸が伸びる
(Google Mapよりキャプチャ)

“パリの歴史軸”は、この均整のとれた景観の中心を為す軸に、軸上の建造物の歴史を重ねたことから名づけられています。


軸上の3つの“凱旋門”を比較してみます。


最北の“新凱旋門(la Grande Arche de la Fraternité)”
 新凱旋門の名は日本独特で、”凱旋”を意味する”Triomphe”は元来の名前にありません。直訳するなら“友愛の大アーチ”。フランスらしい。
新凱旋門はオフィスビルとして活用されている
(画像:
http://www.parisinfo.com/musee-monument-paris/71478/Grande-Arche-de-la-Defense)
フランソワ・ミッテラン政権下で建設が最終決定され、1989年に完成ましたが、この年はフランスにとってとっても特別な年。


1789年、フランス革命。そう、200周年なんです!


なお、100周年目にはエッフェル塔が立てられ、万国博覧会が開催されています。偶然ではありません。


 
中心、エトワール凱旋門(Arc de Triomphe)


単に“凱旋門”とも呼ばれますし、元々の仏語もそう。他の凱旋門と区別するために、このエリアの名称エトワール(Étoile)がつけられることがあるわけです。Étoileはフランス語で”星”。凱旋門を中心に放射線状に道路が広がる景観が、上空から星にみえることから、この名がつけられています。
凱旋門屋上からエッフェル塔、アンヴァリッド、
モンパルナスタワーをみる 






フランスの学生証があれば留学生でも無料で屋上の展望階に上がることができます。




最南端、カルーゼル凱旋門(Arc de Triomphe du Carrousel)

8区のコンコルド広場(Place de la Concorde)からチュイルリー公園に入ると、パリの中心地にいるとは思えない、広々とのどかな公園が広がっています。



まっすぐ南東へ下るとカルーゼル凱旋門(Arc de Triomphe du Carrousel)が見えてきます。最も有名なエトワール凱旋門に比べなんだか小さい。


元来アウステルリッツの戦い(三帝会戦。Bataille d'Austerlitz)でロシア・オーストリア連合軍へ勝利した後、これまでの勝利を称えるものとしてナポレオンが造らせたのが、カルーゼル凱旋門。完成後この小ささに落胆したナポレオンは、新たな門の建設を指示。そして現在本家とされているエトワール凱旋門が誕生したわけです。そういった背景をもつ可哀そうなカルーゼル凱旋門は、元々の小ささも相俟ってなんだか寂しげに見えます。

このカルーゼル凱旋門までを歴史軸とする説もありますが、更に進むとルーブル美術館のメインエントランスが見えてきます。ルーブルのピラミッド(Pyramide du Louvre)!
このピラミッドがルーブル美術館のメインエントランス。背後はルーブル美術館の一部、ドノン(Denon)翼
グランダルシュと同じ1989年の完成。ここまでが歴史軸と呼ばれることが多い印象です。なお、授業ではその先のヴォージュ広場(Place de Vosges)までを歴史軸と定義していましたが、直行路がなく直線自体から外れています。

ところでルーブル美術館は、“広すぎて纏まりがない”というのが正直な印象です。余りにも多くの展示品(点)、余りにも多くの展示スペース(点)、余りにも多くの“有名な品”。既に3回行き計12時間ほど見て回っていますが、まだ見終わっていません。(もちろん、ざっと見まわるだけなら2,3時間で終わると思います。勉強しようと思いだすと、一通り理解するには20時間以上はかかるのではないでしょうか…)

“モナリザ,”“民衆を導く自由の女神,”“ナポレオンの戴冠式,”“レースを編む女,”“カナの婚礼,”“ルイ14世,”“シテール島の巡礼”(以上絵画)

“ミロのヴィーナス,”“サモトラケのニケ,”(以上彫刻)

“ハンムラビ法典”

などなど…数えきれないほどの傑作・著名品に溢れた美術館。

モナリザ(Mona Lisa)は防弾ケースの中に
ミロのヴィーナス(Venus de Milo)

ところで大英博物館もリヨン美術館もそうでしたが、エキゾチックだからか古代エジプト・メソポタミアに関する貯蔵品はこれでもかというほど幅をとってミステリアスに展示されています。欧州人は好きなんでしょうね。

ちなみに先ほどの凱旋門で軽く触れましたが、留学生含めフランスで学ぶ学生は、ルーブルを始めとして様々な美術館・博物館・観光施設が入場無料になります。信じられないほど太っ腹。このおかげで、パリでちょっと時間が出来ると美術館に行く、など贅沢な一日の使い方もできてしまいます。最高。

 さて、“パリの歴史軸”は、伝統的なフランス式景観設計を基盤とする、3つのアーチを含め荘厳な歴史あるモニュメントをつなぐ線分というわけですね。パリに来た際はこの軸の一地点に立ち二端を眺め、すっと伸びる軸の美しさを体感してみてください。


次回はマーケティング関連の授業を一つ纏めようと思います。




榎本高之

2014年1月31日金曜日

ル・アーヴル紹介


お久しぶりです。高橋です。課題や試験に追われて更新が停滞してしまい、前回の記事から大分時間が経ってしまいました…。
いつの間にかもう前期が終わってしまい、冬休みを挟んで先々週から後期に突入しました。時が経つのは本当に早いものです。

さてさて、今回は私が住むル・アーヴルという街にについて簡単にご紹介できればと思います。

世界遺産の街、ル・アーヴル
ル・アーヴルはフランス北西部、オート=ノルマンディー地方に位置し、「Havre」はフランス語で「港」を表し、その名の通りフランスの有名な港町です。
街自体はトラムが走っていたり、ガラス張りのビルが建っていたり、と非常にモダンです。皆さんが思い描く「フランス」の景色とは大分かけ離れています。
それもそのはず、実はル・アーヴルは第二次世界大戦時に街のほとんどが焼け野原となってしまったようです。
その後、オーギュスト・ペレという建築家によって街全体が再建され、その優れた都市計画が讃えられ、現在は街自体が【世界遺産】に登録されています。
(しかしながらペレはコンクリートを用いて再建した事もあり、街自体は先程も述べたようにフランスらしくはなく、観光する場所も特にないので観光のためだけに来る事はあまりお勧めしません(笑))

食事
ノルマンディーなだけあり、海鮮はとても美味しいです。街の中心部にあるレストランではムール貝や魚のグリル等、種類豊富な魚介類の料理が楽しめます。
3人でわけても満足のいくムール貝の量!
未だになんの魚か分からず(笑)意外にも骨がないんです。
しかし、レストランにいつも行ける程学生はお金がある訳ではないのが残念な事実。アラブ系のフランス人が多いこの地域ではケバブの店がとても多く、軽食を取れるところがケバブかパン屋しかないのでは?というくらいケバブ屋ばかりです。普段はそういったファストフード的なところで済ませたり、もっぱらスーパーで買ったもので自炊をしたりするのがここの学生の主な食事のスタイルとなっています。
ケバブとフレンチフライ。約4ユーロ。
気候
イギリスの気候に似て曇りの時が多いです。また、海沿いという事もあり風が強い上に天気が変わりやすく、突然雨になる、なんて事がよくあります。ル・アーヴルの雨は容赦がなく、夏冬関係なしに強い風+強い雨が降るのでまるで台風のような雨が降ります。折りたたみ傘はすぐひっくり返るので、現地の人の多くはレインコートを着て雨を凌いでいます。(私もこちらに来てから如何に傘が役に立たないかを思い知らされたのでフード付きの長めの丈のレインコートを日本から送ってもらいました…。)
もちろん晴れる時はとことん晴れ、強い日差しと共に真っ青な空が見られるので、そのような日は気分もとても明るくなります。(私のフランス語の授業の先生によると2013年は例年より晴れが多い珍しい年だったようです)
物凄い曇りの日。
クロード・モネ
補足情報なのですが、ル・アーヴルはかの有名な印象派の画家【クロード・モネ】が暮らした場所でもあり、彼の「印象・日の出」という作品はル・アーヴルの港を描いたものであります。
また、ル・アーヴルからバスや電車で1時間程行ったところに【エトルタ】や【ルーアン】といった有名な街もあります。(モネの絵を通してご存知の方も多いのではないでしょうか。)
 エトルタの断崖
ルーアンの大聖堂

そして、ル・アーヴルに暮らしていて常々感じる事は【空がとても綺麗だ】という事です。日本にいる頃はモネの描くピンクがかった空や印象派に多く見受けられる霞がかった空が非現実的なものだと思っていたのですが、こちらに来てから空が本当にピンク色な時があり、毎日刻一刻と鮮やかに変わる空の様子に実際にモネの絵画の中を生きているような気分になる事がよくあります。
学生が通学途中にスマホを空にかざして写真を撮っている、なんて所にもよく遭遇します。(まあ、私もそのうちの一人な訳ですが(笑))
通学路にて
ル・アーヴルの海岸にて
夕方の学校の前にて。もちろん加工なしです!

まだまだお伝えしたい事もあるのですがなんせ久しぶりの投稿のため、長くなってしまったので今回はこの辺で!
次は学校生活について触れられたら良いな、なんて考えております。

それでは、次回まで皆さんAu revoir!


高橋

自己紹介&留学先紹介―グルノーブル

 はじめまして、京都大学3回生の野口峻哉と申します。9月から1年間の交換留学でグルノーブル大学連合のピエール・マンデス大学というところに来ています。今回は初めての投稿なので、僕の留学先であるグルノーブルと大学の紹介を簡単にさせていただきたいと思います!

まずはグルノーブルについて紹介します!
グルノーブルは、リヨンと同じローヌ・アルプ地方に属し、地方の名前からもわかるように山に囲まれた自然豊かな街です。リヨンからは約1時間半、パリからでも直通のTGVに乗って約3時間でグルノーブルに到着することができ、またスイスやイタリアにも近く、交通の便利な場所に位置しています。
グルノーブルのメインとなる駅。パリ・リヨンなど大都市とつながる
グルノーブルには観光するような場所はほとんどなく、観光地としては有名ではないと思いますが、1968年に冬季オリンピックが開催された都市として有名で、スキーなどウィンタースポーツをするのに便利な街として知られています。市内の数少ない観光スポットとしてはバスティーユ城塞があり、ここからグルノーブルの街並みと周囲の山々を一望することができます。今の季節は晴れた日には雪が積もった山々を見ることができ、非常に美しいです。
城塞からの眺め

グルノーブルの周りでは、リヨンはもちろんのこと、自然を楽しむことのできるアヌシーやシャモニー、そして遺跡や地中海を楽しめる南仏など、さまざまな特徴を持った街があり、週末などに周りの街へ足を延ばすのにも楽しい場所です!
グルノーブル自体はそれほど大きな都市ではないですが、学生が多いことから活気があり、自然に恵まれた地域であるため、留学や生活する場所としてはとても魅力的なところだと思います!



次に大学の紹介をします!
僕が留学しているグルノーブル大学連合は分野の異なるいくつかの大学で構成されていて、僕は地理学を勉強しているので、法・経済・人文科学を学べるピエール・マンデス大学に所属しています。複数の大学で構成されているため、学生の数も多く、留学生も多く受け入れています。
昨年度まで、留学生にはゲストプログラム(前期の授業はフランス語やフランスの社会や文化についての授業がすでに組まれているもの)と呼ばれるプログラムがありましたが、今年度からはそのプログラムがなくなったようで、前期からすべての授業を自ら選択するようになっています。留学生は専門とは異なる授業もとることができ、語学の授業は言語・文化系のスタンダール大学や、付属の語学学校CUEF(Centre Universitaire d’Etudes Françaises)で受けることができます。専門の授業は講義のCMと少人数の授業TDで構成されています。僕の所属する人文科学ではあまり英語の授業は充実しておらず、地理学には英語の授業はないので英語は歴史の授業をとっていました。ですので、専門の授業は多くはフランス語での授業をとることになると思います。グルノーブル大学はスポーツの授業が充実していて、スキー場が近いためスキーの授業もたくさんあります。僕はスキーができないので、ハンドボールの授業をとっていますが、この授業はほとんどがフランス人の学生でフランス人の友達も作りやすいのでスポーツの授業はおすすめです!
キャンパス内
最後に大学での生活について書きます。大学のキャンパスは市の中心部から少し離れていますが、大学の中までトラムが通っており市の中心部や駅まで20~30分で行くことができます。また自転車を借りている学生も多く、起伏が少ない街なのでそれも便利だと思います。大学の近くには大きいスーパーがあり、到着したその日でも生活用品をすべて揃えることができ、普段の買い物にもとても便利です。
大学にはInteGreと呼ばれる、到着後のキャンパスや街の案内、Soiréeや週末の旅行など留学生のためのさまざまなイベントを企画してくれる団体があります。イベントの情報等はFacebookを通して得ることができ、他の留学生と交流するすごくいい機会なのでグルノーブル大学に来られる方はぜひ参加してください!

次回からはグルノーブルや大学での授業についてそれぞれより詳しく書いていきたいと思います。

では!