2013年12月17日火曜日

la vie à Sciences Po


はじめまして:)

慶應義塾大学法学部法律学科3年に所属しています、青木洋子(あおきようこ)と申します。2013年度の慶應の交換留学生としてパリ政治学院(Sciences Po) Paris校に留学中です。




さて。みなさんは、「留学」という言葉を聞いて、どの国を最初に思い浮かべるでしょうか?
…おそらく、たいていの人が連想するのは、アメリカやイギリスといった英語圏の国だと思います。一番最初に「フランス」を思い浮かべる人は、おそらく少数派ですよね。特に、今まで英語の勉強をずっと頑張ってきた人にとって、英語圏以外の大学は興味の範疇にないのでは?



…ああ、なんてもったいない!笑



このブログを読んでくださる方は、もともとフランス留学に興味がある方が多いかと思いますが、私はぜひ、そうではない人(「私は/俺は英語圏の大学にしか興味ないわ!」と思っている人等)にも読んでいただきたい、と思っています。ちなみに、私も大学入学当初は「そうではない人」の一員でした(笑)フランスに興味がある方にとってはもちろん、そうでない方にとっても、このブログが、人生の選択肢を増やす「きっかけ」になってくれたら嬉しいです。



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さてさて。前置きが長くなりました。
それではフランス留学とは、特にSciences Poへの留学とは、どんなものなのでしょうか?



Q1. そもそもSciences Poってどんな学校?

A1. 簡単に概要の説明をば。正式名称は"Institut d'Etudes Politiques de Paris"。Grandes Écolesの一つです。1945年に当時の首相Charles de Gaulleによって学校の運営母体となる国立政治学財団 Fondation Nationale des Sciences Politiques とパリ政治学院とに改組され、現在に至ります。前大統領のFrançois Mitterrandや現大統領のFrançois Hollandeをはじめ、多くの政治家がここを卒業しているそうです。パリ政治学院はParisの他にもNancyやLe Havreなど他6都市にキャンパスを保有していますが、今回私が留学に来ているのはParis campus。パリ6区Saint-Germain-des-Présに立地。周りは多くのブランド店に囲まれています。

Q2. Sciences Poはパリの中心地にあるわけだし…生活は優雅なんでしょう?

A2. ah...NON
みなさんの想像するフランス留学(SciencesPo留学)と現実のギャップを実によく表しているのが
こちら↓


普段の課題(reading, essay等)の量が多いので、常に疲労困憊していますが、特にテスト前はゾンビ状態です。Sciences Poの授業は、少人数(15~20人程度)のものが多く、発言しないとやっていけません。そのため、予習が必要なのですが…宿題のreadingもessayもあるし、復習もしなきゃわからないし、それに加えて予習のために別の文献も…とかなんとかやっていると、いつのまにかゾンビになっています笑。交換留学生なので、正規生のように毎日授業が詰まっているわけではありませんが、それでも毎日勉強をすることになります。パリの中心に住んでいるのに、学期中の平日は、あまり「観光」の時間はありませんでした。


Q3.フランスの大学ってことは、授業は全部フランス語なんでしょう?
A3. NON

Sciences Poは学生の約30~40%が留学生、という国際色豊かな学校です。そのため、フランス語の授業同様、英語の授業も豊富に用意されています。(ほぼ半々くらい。ただし、Art/Sportsのクラスは圧倒的にフランス語の授業が豊富です。)私は語学とスポーツ以外の授業はすべて英語で受けています。日常生活においても、Sciences Po校内では英語で会話することの方が多いです。留学生同士の会話はほぼ100%英語ですし。ですから、英語圏の大学を留学先に、と考えている方にとっても、Sciences Poはかなり魅力的な学校なのではないかと思います。


Q4. 留学っていきなり正規生と一緒に授業を受けるの?
A4. 1週間のWelcome Programなるものが用意されていて、Sciences Po独自のmethodologyを学んだり、留学生同士で交流を深める機会がありました。…が、果たして"Welcoming"なプログラムだったかというと…うーん。初回からプレゼンを振り分けられ、翌日に発表、等いろいろな無茶ぶりがありました笑。でも総じて楽しかったです。また、留学生一人につき、Sciences Poの正規生一人がお世話係のような形でついてくれる、buddy programなるものが存在します。私のbuddyはフランス人らしからぬ(笑)ジェントルマンで、毎回本当に助けられています。ご家族ぐるみでよくしてくださり、何回かごはんを食べにお家にお邪魔しました。フランスに家族ができたみたいで、すごくほっこりしています!



Q5. なんだかSciences Poへの留学って辛そうだけど、楽しいの?
A5. 声を大にして言います。\ 楽しいです! /

バックグラウンドがまったく違う人たちと、友達になれる、毎日一緒に過ごせる、議論ができる!フランスのエリートたちと切磋琢磨できる!授業は英語で受けられるから英語も勉強できるけど、普段の生活はフランス語でなんとかしなくてはいけないので、必然的にフランス語も身に着く(身についている…はず。笑)!Sciences Poのイベントに参加できる!(Sciences Po校内のイベントだけ見ても、本当に貴重な機会がたくさんあります!Karl Lagerfeldに会えたり、Orchestraのコンサートが無料で聴けたり…!)


そして何より、花の都、パリの中心で生活ができる!
大変なこともあるけれど、毎日が新しい刺激と発見でいっぱいです!




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実はもう留学生活の約半分が終わってしまいました。一年間って長いようですごく短い。
せっかくいただいた貴重な機会、悔いのないように、残り半分も充実した生活を送りたいです。


今回の記事は抽象的な話が多くなってしまい、具体的に授業や休日の過ごし方についてなど書けなかったので、また次回書きたいと思います:)

À très bientôt:)






青木洋子
慶應義塾大学法学部法律学科3年
パリ政治学院(Sciences Po)

光の祭典ーリヨン

12月6日〜9日の四日間、リヨンで光の祭典(Fête des lumières)が開催されました。


フランスに興味がある人なら、このイベントを知っている人が多いのでは?リヨンで最も有名なイベントで、フランス国内外から多くの観光客が訪れ、人口超える人がイベントに参加しているとか!


私も、三日間イベントに行ってきました!

街中がライトアップされ、光と音楽、そしてたくさんの人でとても賑わっていました。至る所で、教会などの建物をスクリーンにして映像が投影され、スペクタクル、光のショーが行われていました。この投影技術は本当にすごかったです!幻想の世界にいるようでした!!




リヨンの有名な広場に突如現れた観覧車。ここにも映像が投射され、花火とともに光のショーが行われていました。もちろん観覧車にも乗って、街を一望しました。





美術館に投影されたスペクタクル!一番のお気に入りです。これは、約30分間隔で行われていました。


これも美術館に投影された光のショー。ストーリー性があり、星の王子様も映し出されていました。建物に規格に合わせ、映像が映し出され、いつも見ている街や建物が見違えるように美しかったです。





  






 最後の写真は、フルヴィエールの丘から撮ったもの。リヨンの街が一望できました!


夜はとても寒かったけれど、美しい光のショーとホットワインと共に、心温まる感動のイベント期間でした!

渡仏前から楽しみにしていたこのイベントが終わってしまい、ちょっと寂しいですが、今はスキーとスノボの計画を立てているところです。無事テストを乗り越え、楽しいバカンスを迎えたいところです。



Yuna INABA

2013年12月11日水曜日

ESSEC授業紹介―フレンチカルチャー

こんにちは!エセック留学中の榎本です。

今日は実際の授業の紹介をしたいと思います。
そもそもエセックとはどんな学校なのかといえば、フランス実業界へのエリート輩出を目的として設立された商業系グランゼコール。

(画像:intelligent HQ)
というわけで、自然とビジネスに寄った授業が多くなります。
そのなかで今学期僕が受講・聴講しているのは、マーケティング、ブランドマネジメント、ファイナンス、EU、フレンチカルチャー、語学に関する授業。
単位をとれない授業もあるので一部は聴講という形をとっています。聴講に関してはその都度教授にお願いして受けさせてもらっていますが、さすがフランス人、熱意を伝えれば枠にとらわれず気さくに答えてくれます。(ただし、自分が認めないこと・ものには冷たいのもフランス人。英語で話しかけると印象が悪い、というのもそこに由来するのかなと思います。スタートはフランス語でがんばりましょう!←)

さてさて。今回はフレンチカルチャーに関する授業を紹介します。

この授業は相当良くできていて、フランスの産業・芸術・歴史について多様な実体験(産業理解の一環として多様なチーズを食べ比べしたり、講義で出てきたゆかりの地を週末に訪れたり…)を以て講義してくれ、2回の講義内テストを終え今週最終テストに向け勉強している今、なんだかフランスをマスターしたような気分になってしまっているという素敵なクラス。特に僕はフランスの高級品産業の成功に関心が強いので、フランスラグジュアリーブランドの発展史とマーケティングの現在についてはかなり面白かったです。

授業の様子
フランス人がフランスを外国人に伝えるときどこに力点を置くのかという意味で参考になると思うので、講義のテーマを挙げていきます。

1. フランス地域圏―それぞれの自然・産業・歴史を中心に
ヨーロッパではロシアに次ぐ国土面積をもつフランス、季候も多様とあって地域ごとに色彩が全く異なります。パリの属するイル・ド・フランスほか、ノルマンディー、ロワール、プロヴァンス・アルプ・コートダジュール、ローヌ・アルプ、ブルゴーニュに時間が割かれていました。
 
ロワール、シュノンソー城。パリからTGVで1時間半のロワールでは、古城巡りを楽しめる
2. ワイン・チーズ テイスティング&ブランドマネジメント(週末にシャンパンの生産地であるシャンパーニュを訪問)
ワイン・チーズの多様さ・生産の厳格さと、ブランドマネジメントのなされ方について。
多様なワインからどれを選びどのチーズとあわせるか、かなり切り込んで学んだので今後デートに使わせていただきます。笑 厳格な生産管理に裏打ちされた高級ワインのブランド価値についても勉強になりました。

3. 歴史的建造物(週末に数々のフランス王が愛した地、フォンテーヌブローを訪問)
フランスを彩る多様な建造物に関連した歴史について。コンコルド広場、ヴォージュ広場、凱旋門、カルーセル門、ルーブル、デファンス門、ヴェルサイユ宮殿、フォンテーヌブロー宮殿に多くの時間が割かれていました。授業で学び気になったらすぐにパリへ見に行けるというのが素晴らしい。
凱旋門下で毎日、第一次世界大戦で戦死した兵士へ追悼の火が灯される。刻まれたフランス語に"un"(一人の)とあるが、これは"一人の兵士を、全ての兵士の象徴とする"という考え方による
ジャンヌ・ダルク像
(ルーアンのジャンヌ・ダルク教会にて)



4. フランス史―人物を切り口に
フレンチヒーロー・ヒロインたちの歴史解釈。シャルル・ド・ゴール、フーシェ、ナポレオン、ルイ14世、ジャンヌ・ダルクに多くの時間が割かれていました。アンシャン・レジーム下で身分が明白に分かれ、フランス革命が起きた国。時期や視点によって英雄が悪役とみなされ得る点が大変面白いです。この文脈で、ヒーローとは何か、という哲学的なディスカッションも行われました。(ちなみにフランス人は哲学大好きです。理屈っぽいです。)






5. 高級品産業―衣料・革製品
1960,70,80,90年代、そして現在それぞれのファッションの特徴と、世界への波及について。フランスを起点としてファッションへの情熱が世界に広がっていた過程に納得。個別ブランドとしてはシャネル、イヴサンローランに多くの時間が割かれていました。
LVMH傘下、ルイ・ヴィトン本店(シャンゼリゼ通りにて)

6. 高級品産業―香水・その他
香水、時計・宝飾品、その他小物について解説されたほか、ラグジュアリーブランドのブランド形成・維持について。フランスの美的感覚に対する世界の評価を維持し発展させるために、香水のような手に取りやすい(購入しやすい)小物はブランドの象徴としても活用される。面白いですね。

7. 絵画―印象派を中心に(週末に印象派画家モネが晩年を過ごしたジヴェルニーを訪問)
人物を切り口に、フランス絵画史と現代社会における芸術のインパクトについて。モネ、マネ、シスレー、ドガ、ゴッホに多くの時間が割かれていました。また、絵画に限らず過去のものであるはずの芸術が、現代社会でフランスのイメージを形作り産業として経済効果をもたらしている点の解説が面白かった。ところで、気になった作品はすぐに美術館に見に行けるところがやはりすごい。
ルーブル美術館メインエントランス。ガラスのピラミッド下

8. その他の芸術―文学・彫刻を中心に
人物を切り口に、詩や小説、バレエ・オペラ、そして彫刻の歴史と現在について。彫刻家ロダンとカミーユに多くの時間が割かれていました。


そのほかプレゼンとテスト(今週末に3回目。これで終わり)がありますが、テーマはこんな感じ。
授業のテーマからして当たり前ですが、最もフランスらしい授業。フランスにいる・フランスで学ぶ利点を最大なものにするための、大事なベースがつくれたように思います。

今後他の授業、特にビジネススクールらしいものも触れていきます。
それでは! 


榎本高之