2016年4月29日金曜日

ワイン香る街、ボルドーでの大学生活!

はじめまして。
筑波大学からボルドー大学経済学部に交換留学に来ている国重と申します。
9月からこちらに留学し始め、あと1ヶ月で帰国します。帰国前に私の通うボルドー大学、そしてボルドーの街について書き残したいと思いまして、今日は初めて投稿してみます。

1回目は、ボルドー大学について。

*大学
ボルドー大学は1441年に開学しました。
ボルドー第1大学(科学)、第2大学(生命科学、人文科学、健康科学)、第3大学(人文科学)、第4大学(政治、経済、法学部)と分かれていたものが、2014年に第1、第2、第4が統合し現在のボルドー大学 Université de Bordeauxになりました。
3大学であったボルドーモンテーニュ大学 Université Bordeaux Montaigneだけが統合に加わらず、現在も独立を保ち続けています。

このように3つばらばらだった大学が形式上統合されましたが、現在も教授、学生含め人々の間では「私は第4大学に行っている」という言い方をしていますし、校舎も旧大学ごとに異なり、図書館や留学生センター、履修登録をするための事務室もそれぞれの校舎にあります。


☆印のあるところがボルドー大学の所在地で
左下の☆が私の通っているPessacキャンパス。

ボルドー中心部にもボルドー大学の校舎はありますが、私の通う旧第4大学の校舎は、Pessacというボルドー中心部からトラムで20分くらいの郊外にあります。
1960年代に建てられたといわれる校舎で、ボルドー中心部にあるような重厚感のある建物ではなく、残念ながらきれいというわけではありません。
そして校舎の周りには大学と大学寮しかないのでショッピングをしたり夜に友達とご飯に行ったりとなると中心部まで出なければならなく不便ですが、勉強に集中しやすい環境にあるとは言えますね。

旧第4大学の一番大きな講堂。

校舎の前にあるこちらのオブジェは
フランスで活躍した日本人彫刻家の水井康雄さんのデザイン。


大学の間を通るトラム。

旧第4大学の向かいにはボルドーモンテーニュ大学があります。ボルドーモンテーニュ大学付属の語学学校もその隣にあり、日本人の学生が20人ほど留学に来ています。
グランゼコールのScience Poも近くにあります。

今年、私の通う旧第4大学の学部生に、日本人は私一人しかいないようです。
交換留学生は特にドイツ人とスペイン人が多いですが、他にもルーマニアやアメリカなど様々な国からの生徒がいます。中国人の生徒もかなり多いですが、彼らは正規で大学に入学しており、交換留学の中国人学生はあまり見かけません。


*授業
ボルドー大学に交換留学するためには、フランスで生活するのにあまり困らないようB1以上のフランス語レベルを持っていることが推奨されてはいますが、必須ではありません。
英語でのトラックも用意されているため、英語での授業のみを受けている留学生もいます。

私は日本で国際関係を学ぶ学科に所属し、その中で経済を専攻しているので、こちらでも経済の授業を取っています。

1学期は「労働経済学」と「計量経済学 入門」に加えて交換留学生向けの「外国語 フランス語」の授業を取っていました。
9月初め、学部の授業が始まる前(正式な始業前)の2週間は集中で、毎日2時間フランス語の授業がありました。
9月中旬に学部の授業が始まってからは、フランス語の授業は週12時間になり、フランス語があまり話せなかった私には十分ではありませんでしたが、フランスの他の大学に交換留学をしている人から聞くと、留学生向けのフランス語の授業がない大学も多いようで、ボルドー大学はその点おすすめです。

「労働経済学」と「計量経済学 入門」は経済学部の3年生向けの授業で学生60人ほどのCM(講義の授業)でした。
テストはボルドー大学では原則として、交換留学生であっても正規のフランス人学生と同様のテストを受けなければならないのですが、労働経済学の教授は留学生にのみ、筆記ではなく口頭テストを実施していました。
教授に初めに授業に関する質問を出せれ、その質問の答えをノート持ち込み可のなか30分間で用意し、教授に対して20分以内でその答えを話すのが、口頭テストの基本です。

2学期は、「外国語 フランス語」、1学期の続きの「計量経済学 時系列解析」、「企業の国際化」、「現代フランス社会」の授業を取っています。

「計量経済学 時系列解析」は、CMに加えてTD(演習授業)があります。
60人ほどの生徒を3クラスに分け、パソコン室で統計ソフトRを使い、演習問題を解いています。
CMの講義で学んだことをTDで実践しているので、授業の内容が身に付いてとても面白いです!
宿題が出されたり、出席を取ったり、TDを取ることには不安がありましたが、今は履修して本当に良かったと思っています。
先生が顔を覚えてくれて優しく教えてくださりますし、1クラスの学生の人数も20人ほどと少ないので友達も作りやすいと思います。

旧第4大学の法学部、政治学部の他の留学生から聞く話と比べると、経済学部には講義の際にパワーポイントを写したプロジェクターを使ってくださる教授がとても多く、留学生でも授業についていきやすいと感じます。

体育の授業や英語、スペイン語など外国語の授業も、留学生でも履修できます。
ヨーロッパ経済に関する授業ですと、英語で行う授業もあり、TOEFL pbt 550点以上もしくはそれと同等のスコアを提出すれば誰でも履修できます。


*寮
私は通っている校舎から徒歩5分程度の学生寮にフランス含め様々な国からの生徒とともに住んでいます。
リノベーションされているので、新しくきれいです。
CAF(住宅手当)をもらっているので、実際の3分の2以下の家賃を払っています。
小さな部屋ですが、トイレとシャワー、洗面台、冷蔵庫が自分の部屋にあり、キッチンのみ同じ階の学生30人と共用です。
適度にプライベートが守られつつ、適度に他の学生と交流できるので、ちょうど良いです。
机、ベッド、棚も部屋に備え付けてあります。

左が未改修棟で、右が改修(リノベーション)済の棟。

*課外活動
クラブ活動は、コーラスや手話、演劇、オーケストラ、ウクレレなどが文化系のクラブではあります。
これらは大学公式のもので、それ以外に大学の管轄外で日本人留学生と日本語を勉強している学生との間でソワレ(パーティー、飲み会)を開く団体や、それぞれの国の留学生と共催してその国のソワレを開く団体、大学食堂でカフェを飲みながら言語交換をする団体などがあります。それらのイベントには学生なら誰でも行きたいときに行くことができます。

CROUS(学生寮の管理などを行う機関)主催で、ヨガやチアリーディング、マーシャルアーツなどの活動もあります。
音楽のコンサートなどもCROUSが大学寮近くの会場で、無料で開くなどしています。

スポーツのクラブは、それなりに強くないとやっていけないとフランス人学生も敬遠気味という印象でしたが、寮の近くにあるテニスコートやサッカーグラウンドなどで自由にスポーツをしている学生は多く見られます。

また留学生センターが、ワインのシャトー訪問など毎月遠足のような企画を用意しているので、留学生の友達を作る機会には困らないと思います。

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